From:橋本公平 (大阪の事務所より)
ご無沙汰しています。しばらくブログ執筆が滞っていました。言い訳はしません、言い訳は。。。
今日は商品・サービスの伝え方について話します。ホームページ内でお客さんに商品の良さを分かってもらうには、どう伝えれば良いでしょうか?表現力豊かな文章で、お客さんを魅了するといった「上手な表現」ではありません。
小説家のように言い回しが絶妙な言葉選びでもありません。また「驚異の」「徹底的に」といった修飾語を多用する表現でもありません。それよりも効果的に「伝わる」方法があります。ここが今日のポイントです。では始めます。
ホームページであなたのサービスや商品の良さが伝わる方法
答えから先に言うと、商品やサービスの良さがもっとも伝わるのは「事実」です。しかも具体的な「事実」です。
「多くのお客様に愛されて・・・」というフレーズをよく見かけます。これは事実でしょうか?なんとなく感覚の域を脱してませんね。なぜなら「多く」という言葉は曖昧で、具体的にイメージしにくいからです。
他には「地域一番店」というのもあります。なにをもって地域一番店なのでしょう。これを見る限りでは、発信者が勝手に「感じている」あるいは「そうあって欲しい」と思ってるだけ、と判断されかねません。
「当社は技術力に自信があります!」も同じです。これはほとんど何も言ってないに等しい。
いくら売り手が主観的なことを主張しても、ホームページではお客さんは本気にしてくれません。それが本当だったとしても、使い古された表現や主張が曖昧だと誰も振り向いてくれません。
フィーリングは捨てて、客観的な事実を見つける
商品やサービスの良さを知ってもらうには、「感じたこと」「思っていること」ではなく、客観的な事実が重要なわけです。
先述の「多くのお客様に愛されて・・・」なら、
1年間で35,670人のお客様が来店。そのうち72%の方が5回以上来店されています。
とするとどうでしょう。「多く」より具体的にイメージしやすく、たくさんの人に愛されてると感じないでしょうか。「多くのお客様に愛されて・・・」は確かにシンプルにまとまっています。でもそのメッセージだと何もひっかかる要素がありませんね。
「当社は技術力に自信があります!」なら、
◯◯メッキだと、+−0.05mmの高精度な絞り加工ができます。これは他社基準の30倍の精度。良品率は99.9992%以上です。
正確で具体的な事実があると、単に「技術力」と言うより説得力が出ませんか。
感覚やぼんやりなイメージは、自分は理解できでも相手にとっては現実感がありません。その結果、響くこともありません。一方、客観的な事実は双方の認識の差を埋めてくれます。
いつも「事実」を集める作業が大切
ここで重要なポイントです。
つねに事実を収集しておかないと、あなたは会社や商品、サービスの良さを伝えられない
ということです。
35,670人の集計がなければ「めちゃたくさん!」としか言えません。自社の良品率を99.9992%以上と把握していないと「良品率がとにかく高いねん!」としか言えませんね。
現在、ある学習塾のサイトをつくっているのですが、使用している教科書や模試の問題が、本番試験の問題と合致する頻度が高いことが分かりました。これは大きな強みになります。もし運営側がこの事実に気づかなければ、日の目を見ることはありません。到底ぼくも知り得ません。
実際には正確な集計がされていなかったので、現在その作業を行ってもらっているところです。。。
こういった「事実」を集める地道な作業は、日々の業務が忙しくどうしても忘れがちになりますが、ホームページの制作や運用において大切になってきます。社員の多い会社だと、頭の中に閉じ込めたまま事実の共有がおろそかになりがちです。定期的に取り出して共有する機会やシステムづくりをやってみてはいかがでしょう。
あなたのコピー(文章)はすでに書かれている
ある有名なコピーライターの言葉です。必要な情報は、あなたの会社や顧客、マーケットの中にすでにあって、それらを見つけたり掘り起こせば文章はできあがるという意味です。
これをリサーチと言いますが、ウェブに置き換えると「あなたのホームページはすでに書かれている」になります。ホームページはこれまで積み重ねてきた客観的な「事実」を棚卸しして整理し、興味をもってもらえるようにアレンジし組み替えたものです。
事実は「証拠・証明」とも言えます。あなたが商品・サービスの良さをいくらアピールしても、具体的な証拠がなければ信用されません。
もし、あなたのホームページで曖昧な言葉や表現力ばかりを多用しているなら、もしコンテンツが抽象的でもやっとしてるなら、客観的で具体的な事実や証拠を直してみてください。説得力が増して、ホームページの反応が変わってくるはずですよ。