感情を動かすコピーライティングのコツとは?

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From:橋本公平 (大阪の事務所より)

心理ギャップ

1年ほど前のはなしです。
長年悩んでいた肩こり、首こり、腰痛などをまとめて治そうと思い立ち、近所のカイロプラクティックに通うことにしました。

その院のメイン治療は、骨をボキボキしたり、マッサージしたり、歪みを治したりといった一般的な施術ではなく、気功と言われるものでした。初回はカウンセリング中心で、症状の把握となぜ気功がコリや痛みを治すのかを説明してくれます。

先生の説明によると、
コリは血流の悪さが原因であること。それは生活習慣でのカラダの歪みであったり、運動不足、暴飲暴食などによるもの。だそうです。

これはぼくの基礎知識にあったことなので、はいはい知ってますよという感じで聞いていました。ところがその後の説明で、ぼくの常識が一気に崩れることになります。

カラダの歪みや血流の悪さを改善するには、マッサージすれば改善するけど、それは一時的な対処療法にしかならない。もともと人間には自然治癒力が備わっていて、それが正常に機能していれば、歪みやコリは自然に自分が治してくれる。自然治癒を司るのが自律神経で、交換神経・副交感神経のバランスと適切な切り替えスイッチがうまく機能していれば、治してくれる。

で、治療の主眼が自律神経が整えることかとおもいきや、そうではなくまだ続きがあります。
自律神経がうまく作動しない原因は、「脳」であると言うのです。自律神経を動かしている脳みそを活性化させるのが、その院の治療でした。

要は「脳←自律神経←歪み←血流←コリ」という逆の流れでいえば、最上位の脳を活性化すれば、いろんな症状が改善されるという説明です。ぼくはまったく想定外の答えが飛んできたので、「脳!?」とビックリしました。

この説明を聞いたとき、驚きだけでなく、一気にいろんな症状が治るかも!というワクワク感にあふれ、視界が明るくなったのを覚えています。

ギャップが生まれると感情が動く

ちょっと前置きが長くなりましたが、この時、ぼくの心理になにが起こったのでしょう。

まず、最初に思い込みがありました。マッサージ(指圧)はうすうす対処療法だと気づいていましたが、カラダのバランスを整えるといったことが根本治療のような気がしていました。その常識(思い込み)を見事に裏切られ、新しい価値観が出し抜けに飛び込んできたわけです。

まとめると、
「自分の思い込みとその主張に大きなギャップが生まれ、感情が動いた」
「そしてそのギャップを埋めるために、通院するという行動に出た」となります。

思い込みと事実とのギャップが大きければ大きいほど、アンバランスが生まれて行動につながります。人の行動を起こすメカニズムと言えます。

このようなギャップは、実はどの業界でも存在します。
例えば、Webの世界。
・デザインがキレイなサイトをつくれば、お客さんがやってくる→思い込み
・SEOで上位にくれば、成約率が上がる→思い込み
・最高傑作の商品だから、必ず売れる→思い込み

以上のような事実は、プロなら誰でも知ってることです。でも素人さんの中には知らない人が多い。人はそこに生まれたギャップを埋めようとします。

別の例だと、このギャップをうまく利用しているのが、本のタイトルです。
「仕事はA4一枚にまとめなさい」
「体温を上げると健康になる」
「自ら動く部下が欲しいなら『ほめるな・叱るな・教えるな』」

本のタイトルはアイキャッチの役割が強く、その良し悪しが売上げに大きく影響します。常識から少し外れた主張をすることで、興味を抱いてもらおうとしているわけです。タイトルがあまりに挑発的すぎて内容とかけ離れていると、不評を買いますが。。。

人だってそうですね。
一見コワモテの人が笑うとかわいいとか、線が細くてナヨナヨしてそうな人がここぞの場面では男らしい、とか。ツンデレも同じです。

このようなギャップは、Webサイトのキャッチコピーやブログ、メルマガのタイトルにも利用できますね。

さっきのカイロプラクティックで、このギャップを利用してみると、、、

「なぜ、マッサージを受けつづけても、症状は改善しないのか?」
「正直なところ、マッサージのような気持ちよさはありません。でも、数回の施術の後にカラダが軽くなっているのに気づくでしょう。」
といったアプローチで惹きつけ、自律神経の調整や脳の活性化に誘導できるかもしれません。

プロと素人の知識の差は、大きい

そもそも商売は、知識の差で成り立っている部分が大きいです。「先生」と「生徒」の関係性といったらいいかな。八百屋ひとつとっても、どんな形のキャベツがうまいとか、旬でうまい果物はなにか、など知識の差が商売になっています。

あなたが、自分でビジネスをしよう、集客をしようと考えている以上、あなたは何かの分野の専門家であるはずです。つまり、普通の人が知らない何かを知っている「先生」なので、必ずお客さまの思い込みとのギャップがある、ということになります。あなたにとっては、当たり前のことでも、お客さまにとっては、意外な新事実という情報はありませんか?

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