ホームページのコンテンツはあなたの中にしかない

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From:橋本公平 (大阪の事務所より)

打ち合わせ

今日はホームページコンテンツについての話です。
うまく行っていないホームページの典型的なケースに「情報量が少なすぎ」があります。

会社の事業内容や概要は分かるけど、それ以上のこだわりや考え方、独自の姿勢など、訴求や説得をもたせた内容がないので、そのまま社名とロゴマークを変えても違和感ないほどのホームページです。

そこまでヒドくなくても、相談に来られる方の多く割合で、情報量不足の感が否めません。集客を目的としないのあれば問題ありませんが、ホームページからの問い合わせを目的にしているなら、早急な改善が必要です。

これは社長やWeb担当者が悪いのではなく、単に情報の出し方を知らないことが要因だったりします。コツを覚えるとすんなりと出てくるものです。

今日はそのコツをお教えします。
その前に、あるクライアント候補との打ち合わせ例を紹介させてください。

とある打ち合わせで

社長が言うには、どんな内容をホームページに入れればいいのか分からないとのこと。ある程度の情報はすでに掲載しているけど、他が思いつかないようです。

いろいろヒヤリングしていくと、社長はWebのことに限らず、ビジネスや業界についていろんな話をしてくれます。ぼくはなるべく聞くことに専念し、具体的には?例えば?なぜ?といった質問を間に入れて、もっと情報を引き出そうとします。社長はご自身のことや、さらにはちょっと横道それて子供のこともしゃべってくれます。

そしてひと通り話が落ち着いて、ぼくは言います。

「これまで話していただいたことが、ぜんぜんホームページに反映されていませんね」

質問されると情報が出てくる

日々いろんなクライアントと話をしていると、同じような場面に出くわすことが多いです。
「なぜそんな興味深い情報を掲載しないの?社長!今めちゃいいこと言ってますよ」という瞬間や「なぜ今まで黙ってたの?」といった貴重情報などなど。

自ら頭の中にしまい込んでいる情報を取り出すのって、意外とむずかしい。でも、人からいろいろ質問されると、言葉がどんどん出てくる。それらの言葉がきっかけに、また関連したことばも溢れてくる。そして、あれ?自分めちゃしゃべってる。あなたもそういった経験はありませんか?

しゃべっている間に頭の情報が棚卸しされて、自分の思考を改めて認識できたり、聞かれたことには(多少は的が外れていても)スムーズに答えられたりすることがあります。ぼくは自分ではかなり口下手のほうだと思っていますが、オープンクエスチョン(YES・NOで答えられない質問)を投げられると、最初に出た言葉がほかの言葉を連れてくる感覚を味わうことがあります。

ホームページのコンテンツを考えるときは、無理やり絞りだすより、質問に答えていく感覚のほうがすらすらと出やすくなります。
例えば、、、

  • 「いつもお客さんから質問されることはなにか?」
  • 「お客さんがサービスや業界について思い違いしていることはなにか?」
  • 「過去の失敗をどう乗り越えて、いまに至っているのか?」

と自分に質問することで、比較的言葉が出てくるはずです。ぼくもホームページの戦略やコンテンツを考えるときは、同じような質問をしています。

大事なことは、情報の質よりもまずは量を出すこと。それにはタイピングしながらだと思考に追いつけないことがあるので、ボイスレコーダーにしゃべったりもします(いつもじゃないけど)。そうすると、目の前に人がいるのと近い状況で「会話」できるので、さらに言葉が出やすくなります。

情報の価値を決めるのはお客さん

そして、よくある間違いは「その情報がお客さんにとって無益だと勝手に判断してる」パターンです。

ここでの学びは、出した情報が意味のあるものなのかは、自分ではなかなか正しく判断できないということです。どんなビジネスでも売り手と買い手の「情報のギャップ」があります。プロである自分には当たり前のことでも、素人からすると新鮮な情報であったりするわけです。

先日もクルマ関連のクライアントと話していて「ぜんぜん知らなかったぁ!」という情報がわんさか出てきました。でも、当の本人にとってはなんてことない情報です。

つまり、情報の良し悪しは第三者に触れて初めて分かるわけです。勝手に判断してフタをするより、まあいいやという感覚で出してみてください

ホームページはあなたの中からしか生まれない

ホームページは情報で成り立つメディアです。そして会社の状態をそのまま表す場とも言えます。多くの会社はすでに持っている100%の情報を十分に出しきれていません(100%以上出すと誇張・詐欺になりますよ)。

サービス、商品、顧客に関する情報があればあるほど、その特徴や傾向などから訴求ポイントや差別化ポイントを見つけることができます。過去にいただいたお問い合わせ内容をふり返ってみるのもいいかもしれません。

あなたのホームページがうまくいっていないのでなら、もっとあなたや会社のことを棚卸しする作業を行ってください。しまい込んでる情報がたくさんあるはずです。ホームページはあなたの中からしか生まれないですから。

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